子どもが生きづらさや、困難さを訴えたとき
当事者からは「早く知りたかった」「判っていたなら教えて欲しかった」
「自分が悪いのではないと知り、ホッとした」との声が。
服薬を始めるとき
受診した際、医師から伝える場合も。
発達障害のある子どもの親として、どのように関わればよいですか?
早目の診断はチャンスととらえて。
発達検査で、その子の特性(得意不得意、困難な部分)を把握する。
将来のために、医療機関受診や、手帳取得も視野に入れて。
薬はうまく使えば強い味方になる。
SMSには頼りすぎない、振り回されない。
地元の情報や、各学校の特色などの収集を。
子どもと親の自尊感情・自己肯定感を失わないように。
保護者が子どもにとって、一番の理解者、支援者になれればいい。
進路選択(決定)に際し、気を付けたいことはありますか?
こどもの障害レベルや必要な支援、卒業後の進路などを客観的に考える。
園時代…… 「困難さ」に気づいたなら、早目に専門機関への相談を。
こどもの「自己肯定感」を大切にし、育ちに寄り添うかかわりをこころがける。
小学校…… 苦手な教科や、トラブルが起きる原因を明らかにし、中学進学を見据えた
支援に取り組む。
中 学…… 子どもの希望も聞きながら、特性にあった学校探しを進める。
受験対策も含めた合理的配慮の実績を作る。
高 校…… 全日制高校、定時制・単位制、通信制高校・特別支援学校などの選択肢が。
子どもの学力、障害の状態、卒業後の進路などを合わせた検討を。
大 学…… 合格する学力があるのに、単位、レポート期限、一人暮らしなど、ライフスキ
ル不足で挫折する場合がある。
大学の精神保健課等との連携を取っておく。
卒業後…… コミュニケーション力の弱さなどから、就職活動が難航することも多い。
特性・得手不得手・配慮を望むことなど、自己理解を深めておく。
ハローワーク・障害者就労支援センターや福祉制度もうまく活用。
「発達障害」の特性の一つに、標準的発達の人に比べて、成長における脳機能の発達
の偏りやばらつきが大きいことがあります。
感覚や認知の未発達や、得意不得意のアンバランスのため「普通に解りそうな事」や
「成長にしたがって自然とできるようになる事」が身につきにくく、習得に長い時間や
工夫を必要とする時があるのです。
また、一般的な感覚とは異なった感じ方や考え方をすることが多いため、物事に対して
の理解のしかたや進め方が周囲とそぐわず、表現や行動の独特さから浮いてしまい、学校や仕事、生活やコミュニケーションにおいて支障をきたすことも多いものです。
特に突出した問題行動を起こしていない子どもの場合、保護者も学校も、「中学・高校に行けば」「大学に合格できればなんとかなる」等、本人が抱えている困難さや、問題の解決を先送りしたまま進路選択をしがちです。
一見では「障害」があると解りにくい場合もあるため、困難さを抱えていることに気づかれにくく、適切な対応や周囲の理解が得られないままでは、成長に従い、様々な状況で問題が発生しやすいものです。
なかでも学力に問題がない、もしくは学業が優秀な子ども場合、社会的な観念や命への価値観など内面の問題点が見過ごされ、それが後々大きな事件を引き起こしてしまうことも少なくありません。
「知的な遅れがない」と診断されても、社会性や認知面での偏りなどに充分気をつけ
て、対応していかなくてはなりません。
本人の特性や適性、学習面や対人面などを、受診や検査も含めてよく把握したうえで、
その子が成人した時をイメージし、ライフスキルのサポートも含めた支援が望まれます。
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